身体の左右差やバランスが気になる(側弯症など)
人の身体には、多少の左右差があるのは自然なことです。
一方で、身体の使い方や長年の習慣によって、その左右差が大きくなったり、身体全体のバランスが崩れたりすることもあります。
私自身も側弯症があります。フルートを吹いてきた中で、身体の使い方にも偏りがあったのだと思います。
20代後半からアレクサンダーテクニックを学び、その後さらに身体の使い方を見直してきたことで、脊椎そのものがまっすぐになったわけではありませんが、身体全体のバランスは大きく変わりました。
側弯症の方の中には、「年齢とともにもっと悪くなってしまうのではないか」と不安を感じている方もいらっしゃると思います。
私自身の経験から、身体の使い方を見直すことは、年齢に関わらず意味のあることだと感じています。
*もちろん、身体の状態や変化の現れ方には個人差があります。
身体の震えが気になる(本態性振戦など)
実際に、本態性振戦の方のレッスンを行った経験があります。
本態性振戦そのものを治すことは難しいかもしれません。
しかし、震えを止めようと頑張るあまり、知らず知らずのうちに身体全体を固めてしまっていることがあります。
アレクサンダーテクニックでは、震えだけを見るのではなく、身体全体の使い方を見直していきます。
レッスンでは、震えと共生すること、つまり震えがあっても身体全体をより自由に使えることを大切にしています。
その結果、日常生活が以前より楽になったと感じられる方もいらっしゃいました。
また、アレクサンダーテクニックは、パーキンソン病など、身体の使い方が日常生活に影響するさまざまな状態の方にも取り入れられています。
どちらの場合も、「治す」ことだけを目標にするのではなく、その方らしく生活しやすい身体の使い方を見つけていくことを大切にしています。
思うように動かしにくい(フォーカルジストニアなど)
これまで多くの音楽家をレッスンしてきた中で、演奏ジストニア(フォーカルジストニア)の方とも数多く関わってきました。
演奏ジストニアは、指や唇、舌など、演奏するときだけ思うように動かなくなる症状です。
アレクサンダーテクニックでは、症状が出ている部分だけを何とかしようとは考えません。
身体全体の使い方や頭・首・背中の関係を見直しながら、演奏時の身体の使い方そのものを学んでいきます。
私の経験では、アレクサンダーテクニックはジストニアとの相性は決して悪くありません。ただし、変化には個人差があります。
また、レッスンでは「治すこと」だけを目標にするのではなく、これ以上悪循環を生まない身体の使い方を身につけ、安心して演奏を続けられることも大切にしています。
動かすと痛い(腱鞘炎など)手や腕を動かすと痛い(腱鞘炎など)
腱鞘炎の方をレッスンした経験があります。
痛みがあると、つい手だけを何とかしようとしてしまいます。しかし、手は身体全体の一部です。
アレクサンダーテクニックでは、頭・首・背中から腕、そして手へとつながる身体全体の使い方を見直していきます。
また、腱鞘炎の場合は、手や腕の仕組みを正しく理解することも大切です。どこが動き、どこに負担がかかっているのかがわかるだけでも、身体の使い方は変わってくることがあります。
もちろん、痛みの原因や状態は人それぞれ異なりますが、身体全体の使い方と手の仕組みの両方を理解することで、日常生活や演奏での負担を減らす手助けになることがあります。