楽器演奏・表現活動に関する悩み

本番での緊張

多くの人が悩むことですよね。本番になると、「失敗したくない」「うまく吹かなきゃ」「見られている」など、さまざまな思いが浮かびます。そんな思いに身体が反応して、呼吸が浅くなったり、力が入ったり、いつもの自分とは違う感じになってしまいます。でも、緊張そのものが悪いわけではありません。本番は大切な場です。緊張するのは、とても自然なことです。

アレクサンダーテクニークでは、「緊張をなくそう」とはしません。緊張があっても、その中で自分自身とのつながりを失わないこと、そして緊張とうまく付き合うことを学んでいきます。本番だけ特別なことをするのではなく、普段の練習から、自分の身体を感じること、周りの空間を感じること、呼吸や音とのつながりを感じることを少しずつ育てていきます。その積み重ねが、本番でも「いつもの自分」に戻る力になっていくのです。

緊張しないことを目指すのではなく、緊張していても自分でいられること。それが、アレクサンダーテクニークが大切にしていることの一つです。

呼吸や支えに悩んでいる

「もっと支えて。」「お腹を使って。」「息を入れて。」音楽をやっていると、よく聞く言葉です。でも、この「支え」という言葉に悩んでいる演奏家はとても多いのではないでしょうか。

支えようとして、お腹をぎゅっと固めたり、身体を頑張って安定させようとしたりすると、今度は全身がガチガチになってしまうことがあります。もちろん、演奏にはエネルギーが必要です。

でも、本来の呼吸や支えは、力で作り出すものではありません。支えは、頑張って作るものではなく、身体が自然に働いた結果として現れてくるもの。人の身体にはもともと、呼吸をし、自分自身を支える仕組みが備わっています。その自然な働きがうまく使えるようになると、必要以上に頑張らなくても、安定感や響きが生まれてきます。

パッと感覚をつかめる人もいれば、なかなかわからない人もいます。でも、それは才能の違いではありません。長年の癖や、身体の使い方の習慣が関係していることも多いのです。レクサンダーテクニークでは、「どうやって支えるか」を教えるのではなく、呼吸や支えが自然に働ける状態を、身体の土台から見直していきます。呼吸や支えに悩んだときこそ、何かを足す前に、まず自分の身体が本来持っている力に目を向けてみませんか。

演奏中に力んでしまう
「もっと力を抜いて。」そう言われたことがある人は多いと思います。でも、演奏にはエネルギーが必要です。
ただ緩めればいい、というものではありません。音を出すために必要な働きまで弱めてしまうと、
かえって吹きづらくなったり、音楽も小さくなってしまいます。

また、力んでいるときほど、「力を抜かなきゃ」と頑張ってしまい、
さらに身体が固まることも少なくありません。アレクサンダーテクニークでは、力を抜く練習をするのではなく、何が演奏に必要な働きで、何が余分な頑張りなのか。その違いに気づいていきます。

必要なエネルギーはそのままに、不必要な緊張を少しずつ手放していく。すると、
演奏は「頑張って戦うもの」から、音楽が自然に流れていくものへと変わっていきます。

練習しているのに上達しない
たくさん練習しているのに、なかなか思うように上達しない。同じところで何度もつまずいたり、できない部分を一生懸命繰り返したりして、だんだん苦しくなってしまうことがあります。

もちろん、練習量は大切です。でも、上達は「たくさんやること」だけで決まるわけではありません。私たちは知らないうちに、身体の使い方や考え方に癖を身につけています。その癖があるまま練習を繰り返すと、頑張っているのに同じことを繰り返してしまうことがあります。

アレクサンダーテクニークでは、「もっと頑張る」前に、自分がどのようにやっているのかを見ていきます。力みすぎていないか。急ぎすぎていないか。できないことと戦い続けていないか。やり方が少し変わるだけで、今まで難しかったことが急に楽になることもあります。上達しないのは、努力が足りないからではないかもしれません。もしかしたら、必要なのは「もっと頑張ること」ではなく、「違うやり方に気づくこと」なのかもしれません。

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